第7章│魂の成長としての葬儀


魂の成長としての葬儀

家族の心がひとつ深くつながるとき

葬儀の意味は「終わり」ではなく「問いの始まり」

納棺師として数えきれないご家族を見送ってきたが、いつも感じることがある
それは、葬儀が単なる別れではなく
これから自分がどう生きていくのかを見つめ直す「問いの時間」になっているということ

感情を抑えずに出せる葬儀でこそ、心は動き始める
涙、怒り、笑い、迷い
そのすべてが、故人と向き合う時間に自然とあらわれてくる

喜怒哀楽の家族葬が果たす役割

『喜怒哀楽の家族葬®』が目指しているのは、形のある儀式ではない
それは、遺された人が自分の心の動きに気づき
これからをどう生きるかを感じ取る体験である

ただ故人を送るのではない
そこから先、自分はどう在るか
そのきっかけを葬儀そのものでつくる

心の成長、家族のつながり

こうした時間は、誰か一人のためのものではない
家族全体が、それぞれの立場で感情と向き合いながら
互いの思いや記憶に触れていく

すると、ひとつの変化が起こる
ばらばらだった心が、少しずつ近づいていく
同じ悲しみを通して
同じ時間を共有して
言葉にできないところで、心がつながる

それは、目に見えないけれど
確かに家族全体を包む深まりとして残る

魂の成長としての葬送体験

このプロセスは、ただの儀式ではない
それは、心の成長であり
言い換えれば、魂の成長である

誰かを見送るという体験は
生きている私たち自身が、人としてもう一歩深くなるための時間なのだと思う

泣いてもいい 笑ってもいい 怒ってもいい

喜怒哀楽すべてが、供養になる
泣いてもいい
笑ってもいい
怒ってもいい

そのままの感情で向き合える時間をつくること
それが、残された人のこれからの人生にとって
何より大切な始まりになる

次章へ

次回は、現場で実際に語られた家族の声
母が若返ったようです
そのひと言に込められた想いを記していく

▶ 第八章 その日、母が若返ったと言われた納棺の記憶

 

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筆者について

樺澤忠志(とーたる・さぽーと0528代表/納棺師)
弘前市出身。父の死をきっかけに葬祭の道へ。今、感情を封じない「喜怒哀楽の家族葬®」を弘前で提供しています。

最期に「ありがとう」が届く時間を。
それが、私の仕事のすべてです。

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