弘前市の喜怒哀楽の家族葬(佐藤家)
この物語は、とーたる・さぽーと0528が実際に担当した葬儀を元にしたノンフィクションです。
実例のエピソードを基に、心温まる家族葬、喜怒哀楽の家族葬の一例として描いております。
第1章: 朝五時の電話
朝、まだ空が薄暗い頃、樺澤忠志の携帯が静かに鳴った。
時計は五時を指していた。佐藤家からの電話だった。
佐藤家の母が息を引き取ったという知らせで、娘さんから「相談したい」とのことだった。
悲しみの中で言葉を探している彼女の声が、樺澤の胸に深く響く。
樺澤はすぐに準備を整え、佐藤家を迎えるための心の準備もした。
早朝の冷たい空気を吸い込みながら、彼はいつも通り、気持ちを落ち着かせていた。
葬儀は人の一生の集大成であり、遺族にとっては最後の贈り物だ。
第2章: 家族との対話
佐藤家の娘さんと家族4名が、樺澤の事務所にやって来た。
全員が深い悲しみに包まれていたが、そこには静かな決意もあった。
彼らは母を家族だけで見送りたいと願い、シンプルで温かい葬儀を希望していた。
「母は目立つことが苦手でした。
ですから、静かで家族だけの葬儀をお願いしたいんです。」
娘の言葉には、母への敬愛が滲み出ていた。
家族の絆が、そこにしっかりと根付いていた。
樺澤はゆっくりと、彼らの思いを聞き出しながら、最善のプランを提案した。
それは、自宅での一日葬。総額は68万円。
できる限り費用を抑えつつ、心のこもった葬儀を提供するプランだった。
家族全員がそれに納得し、準備は着実に進んでいった。
第3章: 遅れた搬送と腐敗
母が亡くなったのは、弘前市のとあるクリニックだった。
だが、搬送許可が病院側の都合で大幅に遅れた。
搬送が始まるまでに9時間も経過してしまったため、すでに母の遺体は腐敗が進んでいた。
この事態に対し、家族は強いショックを受けた。
皮膚が薄く剥がれ、体液が滲み出し、匂いも広がり始めていた。
樺澤は、家族に腐敗の状況を慎重に、そして優しく説明した。
**「できる限り丁寧にケアを行います」**と約束し、復元納棺師としての技術を駆使し、母の姿を整える準備を進めた。
第4章: 納棺の儀
納棺の儀の日が訪れた。
佐藤家の家族は、家の中で静かに母との最後の別れの時間を過ごしていた。
復元された母の姿は、腐敗の進行があったとは思えないほど美しかった。
薄い白布で包まれた姿は、まるで眠っているかのようだった。
納棺の際、娘はそっと母の手を握りながら、泣き崩れた。
「ありがとう、お母さん。私たちをずっと守ってくれていたんだね」。
この瞬間、部屋全体に温かい感情が溢れ出した。
樺澤は、その場で家族の感情に寄り添いながら、静かに納棺の作業を進めた。
母との最後の時間が、大切な思い出となって刻まれるよう、全ての動作に心を込めていた。
第5章: 火葬と家族葬
藤崎町の火葬場での儀式が終わり、佐藤家は自宅へ戻って静かな家族葬を行った。
祭壇には、家族が持ち寄った母の好きな花が飾られ、温かい雰囲気が漂っていた。
「こんなに心が安らぐ葬儀になるとは思わなかった」と娘は樺澤に感謝の言葉を伝えた。
「母をしっかりと見送ることができました。本当にありがとうございました」
その言葉に、樺澤もまた救われる思いだった。
第6章: 新たな一歩
佐藤家は、母との別れを終え、これからの新しい生活へと一歩を踏み出そうとしていた。
樺澤はそんな彼らを見送りながら、家族が少しでも前向きな気持ちになれるよう、心から祈っていた。
葬儀を通じて、家族の絆がさらに深まったことを感じた樺澤は、これからも「喜怒哀楽の家族葬」を大切にしながら、多くの家族に寄り添っていくことを心に誓った。
エピローグ: 喜怒哀楽の家族葬
「喜怒哀楽の家族葬」は、故人との最後の時間を感情豊かに過ごすための新しい葬儀の形だ。
佐藤家の家族葬もまた、家族が悲しみや感謝、そして喜びを分かち合う場となった。
感情を抑えることなく自由に表現することで、深い癒しが生まれ、家族は新たな一歩を踏み出す力を得る。
そんな思いが込められた「喜怒哀楽の家族葬」は、佐藤家にとっても、そして樺澤にとっても、心に残る特別な葬儀となった。
その他の業務
- 事前相談
- 葬儀に関する事前相談を受け付け、個別に対応。家族や故人の希望を聞き取り、最適な葬儀プランを提案します。
- 寺院の紹介
- 檀家になっていない方のために、信頼できる寺院を紹介し、戒名や読経などの手配をサポート。
- 特殊清掃・遺品整理
- 特殊清掃:孤独死や事故現場での清掃を専門業者が行い、安全で清潔な状態に戻します。
- 遺品整理:故人の遺品を丁寧に整理し、貴重品や思い出の品を遺族に届けます。
- 海洋散骨・永代供養
- 遺骨を海に撒く「海洋散骨」や、お墓を持たない方への「永代供養」などの手配を行います。
- 粉骨業務
- 遺骨を粉にする「粉骨サービス」を提供。散骨や手元供養のために適した形で加工します。
- 墓じまいと檀家脱退コンサルティング
- 墓じまいを希望する家族のために、お墓の整理・閉鎖手続きをサポート。寺院との交渉や檀家脱退の手続きも支援します。
葬儀に一貫したサービスを執り行っています。
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