第3章│1年という期限を自分で決めていた 納棺師としての一区切り
1年という期限を自分で決めていた 納棺師としての一区切り 修業と覚悟と、静かに立ち去る準備 寸志の誤解では辞めなかった 岐阜での出張が終わり、私は納棺協会での1年を振り返っていた。 最後に思いもよらぬ誤解があったことは事…
1年という期限を自分で決めていた 納棺師としての一区切り 修業と覚悟と、静かに立ち去る準備 寸志の誤解では辞めなかった 岐阜での出張が終わり、私は納棺協会での1年を振り返っていた。 最後に思いもよらぬ誤解があったことは事…
ありがとうが疑いになった日 ある納棺の現場での出来事 出張で重ねた納棺の先にあった違和感 岐阜県への一か月の出張。納棺協会に所属していた私は、現地の大手葬儀社からの依頼を受け、連日納棺の現場に立っていた。 …
身内を送るつもりで納棺する|喜怒哀楽の家族葬® 樺澤忠志の記録 私は、納棺師としてすべてのご遺体にこう向き合います。「この人が自分の身内だったらどうするか」。それが、私の納棺の軸です。 納棺師として働く中で、一生忘れられ…
『喜怒哀楽の家族葬®』は、名もなき感情の葬儀から始まりました 『喜怒哀楽の家族葬®』という名前がつく前、私は自分が感情の葬儀をしているなんて思ってもいませんでした。 ただ、25年間。葬儀という時間の中で、遺族の涙や怒り、…
二度目の納棺で感動が薄れたと言われた日 命を演出と呼ばれた瞬間、私はその現場を見限った 葬儀社の役員が放った一言が、すべてを壊した 再依頼をくれたご家族への想いと、私の覚悟 その日私は、以前納棺を任せてくだ…
「看護師から渡された葬儀社のリスト、慌てて選んだけれど本当にこれで良かったのか…」そんな不安を抱えている方が、実は少なくありません。 🏥 病院で紹介された葬儀社を断っても大丈夫? 結論から言えば、「紹介された葬儀社を断る…
「またお願いできますか?」ある日、数年前に弘前でご葬儀を担当させていただいたご家族から、再びご相談のご連絡をいただきました。 華やかな演出や大きな会場ではない。それでも「安心できた」「またお願いしたい」と言っていただける…
あなたのご両親は、今も元気にされていますか? 多くの方が、「まだ先の話」と思っています。けれど、そのときは、ある日突然やってくるものです。 私たちは何度も、「もっと早く知っていればよかった」という声を聞いてきました。後悔…
「お母さん、ごめんね。あのとき、もっと…」 大切な人を見送ったあと、心の中に残るのは、言葉にできなかった想いです。 誰にも言えず、ただ時間だけが過ぎていく。その胸の奥に、ずっとしまってきた気持ちに気づいたとき、あなたの祈…
「家族だけで、簡単にやれればいいと思ってました。 でも、終わったあと、どこかモヤモヤが残ってしまって……」 これは、実際に葬儀を終えたご家族の言葉です。家族葬という言葉が一般的になり、「静かに」「シンプルに」「費用を抑え…
葬儀の不安と迷いの中で 「家族だけで」と決めた喪主様の迷い 弘前市でご相談くださったある喪主様は、最初にこうお話しくださいました。「父は質素な人でしたから、こぢんまりと家族だけで送れればそれでいいと思っていたんです」 し…
「こんな葬儀、誰が決めたの?」 葬儀の最中、喪主を務めた女性の心にそうした感情が沸き上がっていました。怒り、困惑、虚しさでも、それを誰にも言えない。感情を抑えたまま式は進み、終わった後に残ったのは「なんだったんだろう」と…