弘前警察署からの突然の連絡
この物語は、とーたる・さぽーと0528が実際に担当した葬儀を元にしたノンフィクションです。
実例のエピソードを基に、心温まる家族葬、喜怒哀楽の家族葬の一例として描いております。
第1章 警察からの突然の連絡
その日は、いつもと変わらない日常が続いているはずだった。
突然の警察からの連絡で、その静寂が一気に破られた。
「明日、司法解剖が行われます。その間に葬儀社を決めておいてください」
電話の向こうで、警察官が冷静に伝える声に、家族はどうして良いかわからないまま言葉を失った。
若い息子を突然失った家族は、ただ途方に暮れるしかなかった。
そんな時、彼らは何とか力を振り絞り、私たち合同会社とーたる・さぽーと0528に連絡をしてきた。
「家族葬を考えています。人数も少なくていいです。できれば費用を抑えたいんです」
その言葉には、悲しみと不安、そして一つの望みが込められていた。
第2章 初めての相談 – 家族の迷い
警察から大学病院、そして再び警察に戻るという司法解剖の流れを説明された家族。
その過程の中で、自宅に連れて帰ることは避けたいという家族の希望を尊重し、私たちは安置室兼葬儀場で儀式を行うことが可能であることを伝えた。
「直葬か、一日葬かまだ決められません。費用も抑えたいのですが…」
家族は多くの選択肢に悩み、どうして良いか全くわからないという様子だった。
「もしよろしければ、これからご自宅に伺って詳しくお話しましょうか」
電話越しに伝えた提案に、家族は静かに頷き、「お願いします」と答えた。
こうして、私はご家族の元へ直接足を運ぶことにした。
第3章 自宅での話し合い – 戸惑う家族
夜が深まる頃、ご自宅を訪ねた私は、家族全員が静かに集まる部屋に招かれた。
部屋の中には、息子を突然失った母親、父親、そして兄弟たちの姿があった。
誰もが、どこか戸惑いを隠せない表情をしていた。
「司法解剖が何時に終わるのかもわからないし、どうしたらいいのか全然わかりません。葬儀のことも、何一つわからない私たちに教えていただけますか?」
母親の問いに、私は静かに頷いた。
「かしこまりました。どうぞ気になったことは何でも私にお聞きください」
その言葉が、少しでも家族の不安を和らげるものであればと願いながら、話し合いを進めていった。
第4章 直葬か一日葬か – 最良の選択を探して
家族が迷っている葬儀形式について、私は直葬と一日葬の違いを丁寧に説明した。
「直葬の場合は、警察から大学病院での解剖を経て、その後警察で納棺し、安置室から火葬場に搬送しての解散となります」
「一日葬の場合は、同じ流れで安置室に搬送し、さらに葬儀場(スタジオ祈り)で儀式を行ってから火葬を行います」
家族がそれぞれの選択肢を理解できるよう、細かい手順や費用についても説明した。
「若い息子さんを亡くされた中で、やはりしっかりとお別れの儀式をしたいというお気持ちはあるのではないでしょうか」
私がそう問いかけると、母親は涙をこらえながら静かに頷いた。
「できることなら、息子と最後にゆっくりと向き合う時間が欲しいです」
その言葉に、私は一日葬の中で費用をできるだけ抑えたプランを提案した。
「大切なのは、ご家族全員が息子さんと心から向き合える時間を持つことです。私たちもできる限りサポートいたします」
その言葉が、家族に少しでも安心感を与えたように見えた。
第5章 全てをお任せしたい – 家族の決意
家族と話し合いを進める中で、最終的に一日葬を選ぶことになった。
「全部、あなたにお任せしたいです」
その言葉には、深い信頼が感じられた。
私たちはこの信頼に応え、最善の形で若き命を送り出すことを誓った。
「息子と最後の時間を過ごすために、私たちに安心して任せてください」
その言葉に母親は涙ながらに頷き、家族全員で最期のお別れの準備をすることを決意した。
第6章 最後の別れ – 一日葬の進行
一日葬の当日、警察から搬送されたご遺体は、安置室兼葬儀場で静かに迎えられた。
家族と親しい人々が集まり、それぞれが心からの祈りを捧げた。
**「スタジオ祈り」**での儀式では、故人を愛する気持ちが静かに流れ、温かな空気がその場を包み込んでいた。
火葬場での最後の別れでは、家族が一つになり、若き息子を静かに送り出した。
「安らかに眠ってね」
そう呟いた母親の言葉に、家族全員が涙を浮かべながら頷いていた。
まとめ – 家族と共にある葬儀
今回の葬儀を通じて、私たち合同会社とーたる・さぽーと0528は、家族の悲しみに寄り添いながら、最善のサポートを提供することができた。
家族全員が息子さんとの最後の時間を過ごし、しっかりと別れを告げることができたその瞬間は、何よりも大切な時間であった。
**「喜怒哀楽の家族葬」**として、私たちはどのような状況でも、ご家族が最善の選択をできるようサポートし続けることを誓う。
青森での突然の別れに直面した時、私たちは全力で支え、心からの送り出しをお手伝いします。
その他の業務
事前相談
葬儀に関する事前相談を受け付け、個別に対応。家族や故人の希望を聞き取り、最適な葬儀プランを提案します。
寺院の紹介
檀家になっていない方のために、信頼できる寺院を紹介し、戒名や読経などの手配をサポート。
特殊清掃・遺品整理
特殊清掃:孤独死や事故現場での清掃を専門業者が行い、安全で清潔な状態に戻します。
遺品整理:故人の遺品を丁寧に整理し、貴重品や思い出の品を遺族に届けます。
海洋散骨・永代供養
遺骨を海に撒く「海洋散骨」や、お墓を持たない方への「永代供養」などの手配を行います。
粉骨業務
遺骨を粉にする「粉骨サービス」を提供。散骨や手元供養のために適した形で加工します。
墓じまいと檀家脱退コンサルティング
墓じまいを希望する家族のために、お墓の整理・閉鎖手続きをサポート。寺院との交渉や檀家脱退の手続きも支援します。
葬儀に一貫したサービスを執り行っています。
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